中山道旧碓氷峠の名物!「しげのや」元祖力餅(軽井沢町・安中市)

中山道の難所のひとつ、上信国境(群馬・長野県境)に位置する旧碓氷峠。峠には国境をまたぐように熊野皇大神社(群馬県側は熊野神社)が鎮座していますが、その向かいにあるのが元祖力餅の「しげのや」。若主人の水澤貴文さんは、熊野皇大神社の禰宜(ねぎ)。お父様の光男さんは宮司を務めています。店内に県境が通る店で味わう力餅は絶品!

江戸時代からの峠の名物が力餅。今も神社関係者が提供

安政2年(1855年)、安中藩主・板倉勝明が藩士の鍛錬のため、藩士96人に安中城の門から碓氷峠の熊野権現(熊野皇大神社)まで中山道を走らせた徒歩競走「安政遠足」(あんせいとおあし)のゴールでもあり、藩士たちも茶屋「しげのや」で力餅を味わったのだという(神官から力餅や大根の切り干しきゅうりもみが授与されました)。

県境が店内を通るため厨房は群馬県、トイレは長野県と分かれています。
「住所も長野県北佐久郡軽井沢町峠2、群馬県安中市峠3と2つもっているんです」と店主の水澤貴文さん。

創業300余年という伝統は、力餅にも反映され、「創業時の味をなるべく守るように、素材にもこだわっています」とのこと。
餅は杵つきとはいかないまでも、機械でぺったんぺったんと毎朝ついているので、やわらかで美味。

力餅は甘み(餡)、黄味(きなこ)、胡味(くるみ)、みそくるみ、おろし醤油、黒味(ごま)の6種。
店主の水澤さんによれば、「昔からあるのは甘み(餡)、胡味(くるみ)、おろし醤油の3つ」。
餡は北海道産小豆、胡桃(くるみ)はくるみの生産量日本一という地元・東御市産(旧東部町産)というこだわりです。

無添加の伝統製法なので、日持ちしないため宅配、取り寄せはもちろん不可ですが、当日味わうという前提で、「お土産用折詰」も用意。

赤いラインの県境が走るテラス席の眺望もなかなかですが、2階部分には「展望台」も設置され、晴れた日には筑波山まで一望に。
トイレも仕掛け満点ですが、それは来店時のお楽しみとして、ここでは紹介しません。とくに男子トイレの仕掛けは秀逸です!
ちょっと脱帽。

元祖力餅「しげのや」
標高1170m。夏も涼しいテラス席
元祖力餅「しげのや」水澤貴文さん夫妻
熊野皇大神社の禰宜でもある水澤貴文さん夫妻が店を切り盛り
元祖力餅しげのや
名称 元祖力餅しげのや/がんそちからもちしげのや
所在地 長野県北佐久郡軽井沢町峠町2・群馬県安中市峠3
電車・バスで JR北陸新幹線・しなの鉄道軽井沢駅北口から碓氷峠見晴台バス(通称・赤バス)で30分、見晴台下車、すぐ
ドライブで 上越自動車道碓氷軽井沢ICから約15km
駐車場 35台/無料
問い合わせ 元祖力餅しげのや TEL:0267-42-5749/FAX:0267-42-1505
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
旧碓氷峠

旧碓氷峠

2020年9月21日

 

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